ザ・ドリフターズではもっぱらいじめられっ子を演じていた高木ブー。160cm,80kgの肥満体だが、とり立てて大食漢ではなく、どこでもすぐに眠れる性癖によるもの。とにかく食っちゃ寝の印象が強い。ケイコ中でもちょっと空き時間ができると、テーブルの上で大イビキという光景をよく目にした。
TBS「全員集合」シリーズが7年目を迎えた昭和50年の夏、ドリフターズは、ハングリー精神を取り戻そうと約1週間の合宿を試みた。渡辺プロの山中湖別荘で男ばかり10数人が自炊生活。昼は楽器の特訓。夜はポーカーやゲーム機で盛り上がったが、高木だけは押し入れで熟睡していた。だが、見かけによらず、手先は器用で、趣味もカメラとコイン集め。露出計やレンズにも凝り、新機種が出るとすぐに取り寄せ、点検に余念がなかった。
コイン収集も並はずれていて、洋の東西を問わず100ヶ国以上の紙幣や貨幣をそろえ、年代順、国別に細かく分類。その精密さに舌を巻いたものだ。ヒトラー制圧下やドイツ帝政時代のコイン、植民地時代のパナマの銀貨など、よっぽど地理に詳しい者でないと知らないような小国の逸品まで貴重なコレクションばかり。
  「いくら金を出しても買えない代物が多い。風呂に入ってさびついたコインを重曹(じゅうそう)で磨くのが楽しみなんだ」とほくそ笑んでいたほど。
「昭和39年の東京オリンピックの記念コインを友人にもらったのがキッカケ。おかげで同じ趣味の友人が増えた。芸能界以外の話が聞けて、いつの間にか番組のモニターもしてるよ」と高視聴率の一助にもなっていたようだ。
無類の子ぼんのうで、天地真理の大ファンだった小学生の娘さんの手を引いて、当時渋谷区笹塚にあったファンクラブのタレントグッズ店にサインやパネル写真を買いに訪れ、店員が恐縮してプレゼントしようとすると、「娘に教育上、よくない」と正規の値段で購入させていたのも印象的。仕事先で簡単に天地真理本人からサインをもらえるのに、そうしないところがこの人らしい。
その後、原田龍ニをインタビューした時、「僕、ドリフの中で、高木さんが一番好きです」と聞き、意外な隠れファンがいることにおどろいた。



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